紅 型 

紅型は日本,中国,南方諸国の影響を受けて発達した。現在の様な技法が定着したのは18 世紀ごろである。紅型は,糊を防染材として模様を染め,技法的には型紙を使用する型染,直接布に模様をかく筒引きに大きく別れる。


紅型には、型染と筒描きの技法があり、その色には、あでやかな色の顔料と植物染料が使われ、沖縄の強い日差しの中で際だちます。その模様には蝙蝠や鳳凰などの中国的なものと、桜や菖蒲、飛鳥など日本的なものがあります。


木綿染分地山波菊菖蒲椿柴垣文様衣装
この衣装は赤や青、黄色などの染め分けられた霞模様を大胆に構成し、華やかな色のわりには気品のある作品となつています。また、表と同じように裏も模様が染められています。


縮緬浅地花の丸に桜楓散文様胴衣
縮緬を生地として使い、菊、菖蒲、梅、水仙などの模様をデザイン化して丸模様におさめています。また、この作品の特筆すべき点は12の色を使い分け、小さな葉にいたるまで限取りされていることです。

出典:沖縄県立博物館・美術館展示ガイドより

紅型

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■型紙や各工程や手元のクローズアップ等
■撮影協力:知念紅型工房
ナレーション:
 工芸品の中でも、ひときわ華やかなものが紅型です。紅型は日本、中国、南方諸国の影響を受けて発達したもので、いつごろ伝来したかは、明らかではありません。現在の様な技法が定着したのは18 世紀ごろです。王府時代はもっぱら王族、高級士族のために作られ、庶民が着用することは出来ませんでした。
 紅型は、糊を防染材として模様を染め、技法的には型紙を使用する型染、直接布に模様をかく筒引きに大きく別れます。型染は主に衣装などに、筒引きは風呂敷や舞台幕に利用されました。図柄そのものは、日本の影響が大きく伺えます。
 染色は、木綿、絹、麻などに琉球藍やフクギ、あるいはエンジなど天然染料や、顔料が使われます。色の定着のため、蒸し器で蒸して、最後に水槽に入れて糊を落として仕上げます。